さてさて凝縮のはじまりです。
NAP2010の3大柱の一つ、NAPグループ展をご紹介致します。
場所はとあるレトロビル、
今回のNAPのテーマでもある、ザ Great 盆地 フロンティア。
選考により選ばれた9名の新進気鋭作家達が、奈良という風土をコンセプトに組み入れた作品を展示していました。
数十年間放置されていた4階立ての築50年のビルの内部の掃除が今年の夏の思ひで。
汗をぽろぽろ流し、この空間の重要性を確信しながら実行委員と作家は頑張りました。
まず一人目は2階迄の階段に設置された、塚本佳紹氏による「愛と表面張力」。
階段の壁に投影された陰陽のある映像。
無臭ですが実に味わい深く色々な香りがしました。
人の視覚と嗅覚、その他感覚のつながりの働き。
2階、3階のトイレには、同じく塚本氏による装置。
鑑賞者がビー玉を落とす度にインスタレーション。
なんだか美的。
万華鏡よりもシンプルで、ランダム。
そしてリアル。
つづく。
NAP ツカヤマ
塚本 佳紹 (つかもと よしつぐ)
1977年 東京生まれ
タイトル
『 愛と表面張力 』
水、光、ゼラチン表面張力や経過を利用した現象を提示できる素材、8mmフィルム
コンセプト
排除されるべきものが美しく振舞える環境が作品コンセプトです。
水槽を奈良の「盆地」に例えますと、水をいっぱいに張った水槽は今まさに表面張力で均衡をとりつつも溢れようとしている。初めに水面の均衡から追いやられる濁りや灰汁、底に沈む澱が美しく見える作品を作ります。時間の経過が生んだ滲み、淀みが瞬間の揺らぎや煌きのように美しく感じる空間を作ります。
さらにその過程をパフォーマンス作品として提示します。 ■略歴:
- 2006年 『シロベニア展』(インスタレーション、銀座)
- 『パースペクティヴ・エモーション8』(パフォーマンス、東京)
- 2007年 『即興遊泳』(パフォーマンス、名古屋)
- 『映画は逃げてしまった』Watarase art project(パフォーマンス、群馬)
- 『農動的宇宙像』(パフォーマンス、東京)
- 2008年 『Clate』(パフォーマンス、パリ・モンバール)
- 2009年 『キリンの夢』(パフォーマンス、奈良)
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