2011年10月11日火曜日

@町家空間ギャラリー 稲垣智子

NARA映像コテンパンダン展 in ならまち、回想録。
続いてご紹介させていただく会場は、下御門(しもみかど)商店街に今春オープンした、
町家空間2Fのギャラリーでの展示上映の様子です。



稲垣智子 「間ーあいだー」
双子の女性が口論になり、お互いを叩くという不条理な行為を映像化。
微妙な会話のずれと、叩き合うことを機に巻き戻されていくセリフにより、怒りが収束するが、最初に戻った時点で再度二人を口論へと導く。
作者は「怒り」「正否」「自他」についての考察を試みています。
ループで上映される映像を観ていると、客観的視点を明確にしているようで、
実は客観性というものの曖昧さを提示をされているような、不思議な印象。
映像にも様々なジャンル分けがなされますが、稲垣氏の視点、着想は、現代美術作品としても高い評価を受けています。
映像の特性と人間の感情が奇妙にシンクロする不可思議な作品。